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阿賀野型 4

03-1 上部艦橋

上部艦橋です。
赤  :見張用方向盤 
青  :探照燈管制器兼防空見張
水色 :12cm高角双眼望遠鏡
緑  :二式哨信儀発受器
黄緑 :二式哨信儀全受器
橙  :全方向発哨儀
酒匂の点線は手摺で、二式哨信儀全受器は手摺の外側にあります。

阿賀野の信号所の形は丸くなっています。
戦前船舶研究会のDVD図面集の中に、阿賀野型の艦橋装置の図面があります。
表題部分の傷みが激しく艦名がわかりませんが、完成図という部分は残っていて、出図に「17 11 22」という印が押してあることを合わせると、この時点で完成していた阿賀野の図面と判断しました。

03-2 上部艦橋

上は竣工時の阿賀野で「丸スペシャルNo.5 軽巡阿賀野型・大淀 潮書房」P.3より、下は竣工時の矢矧で「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.179(左右反転してあります)より。
阿賀野の信号所が短いのがわかります。

追記
酒匂の平面図は「阿賀野型 29」において修正しました。

阿賀野型 5

04-1 羅針艦橋

羅針艦橋です。
橙  :九三式磁気羅針儀
水色 :12cm双眼望遠鏡(照射指揮官用)
緑  :一式発射盤一型
赤  :九七式方位盤(12cm双眼望遠鏡付)
黄緑 :天測用従羅針儀・12cm双眼望遠鏡(山川燈付)
紫  :40cm信号灯
青  :探照燈管制器兼防空見張
中央の四角は海図台、信号灯の後の丸は手旗信号台です。
ベージュ色の部分は木製グレーチングで、艦首側が高さ350mm、中央部が高さ150mmの2段になっていて、残りはリノリウム張りです。
(参考図面 戦前船舶研究会DVD図面集より 「第134・135号艦 羅針艦橋装置」) 

この部分でもっとも違いが判るのは、阿賀野の遮風装置が大型となっていることです。
その他には、九七式方位盤のある場所のブルワークの形状が、阿賀野・能代と矢矧・酒匂では違っています。
酒匂には防空指揮所を支える支柱が立っていますが、これは次回にて書きます。

04-2 垂直梯子

この羅針艦橋の後部には、測距儀塔への直立梯子があります。
写真(阿賀野「丸スペシャルNo.5 軽巡阿賀野型・大淀 潮書房」P.3より、矢矧「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.179より、酒匂「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.180より、矢矧と酒匂は左右反転)を比較しますと、これ用のフラットが能代・矢矧・酒匂にはありますが、阿賀野には無いように見えます。(青矢印)
また防空指揮所フラットには、この梯子の補強用支柱がありますが、阿賀野はここが非常に大きなものとなっています。(赤矢印)
体の向きを変えるため?のフラットがあるのかもしれませんが、詳細は分かりませんでした。

阿賀野型 6

05-1 防空指揮所

防空指揮所です。
紫  :九二式発射指揮盤兼上部見張用
赤  :6cm高角双眼望遠鏡(取り外し式)
青  :12cm高角双眼望遠鏡(高射指揮官兼対空見張指揮官用)
水色 :12cm高角双眼望遠鏡(五型)
橙  :6cm高角双眼望遠鏡(防空見張用)
黄緑 :二式哨信儀全受器
太い黒線はブルワークのある部分です。
中央は九六式1.5m測距儀で、台座部分は高さ430mmの木製グレーチング張りです。
ベージュ色の部分は木製グレーチングで高さ110mm、残りはリノリウム張りです。
能代・矢矧・酒匂ではグレーチング形状と1.5m測距儀台座形状に違いが見られます。
1.5m測距儀後方には羅針艦橋への梯子用に防御蓋付きの開口部がありますが、ここにはカノピー(キャノピー)を取り付けることもできました。
阿賀野には印がありませんが、資料とした図面に書き込まれていないだけで、同等の物が装備されていたと思われます。
ただ、6cm高角双眼望遠鏡(防空見張用)は装備されていない可能性は高いと思います。
赤い線は羅針艦橋への直立梯子で、このため右舷と左舷で平面形状が違っています。
酒匂には、防空指揮所の最後部(黒点)に支柱があります。
矢矧(S.19.12.)の図から、22号電探と二式哨信儀全受器を除いたものが矢矧の竣工時となります。
(参考図面 戦前船舶研究会DVD図面集より 「矢矧 防空指揮所装置」「酒匂 防空指揮所装置」)

「世界巡洋艦物語 福井静夫著作集第8巻 光人社」の巻末にある「あ号作戦後の兵装増備の状況調査」の能代の側面図によると、黒矢印の位置に22号電探、緑矢印の位置に二式哨信儀が装備されたようです。
その調査図には、二式哨信儀は発受器のみが記されていますので、全受器に関しては不明です。
各機器の形状や大きさ等については、「軍艦メカニズム図鑑 日本の巡洋艦 グランプリ出版」のP.228とP.229に、阿賀野の羅針艦橋装置と酒匂の防空指揮所装置の図面トレスがありますのでこれを参考にすると良いでしょう。

阿賀野型 7

06-1 矢矧 22号

矢矧の22号電探取り付け部です。
22号電探の外側には、D22用F.A装置というものがあります。
何のための装置かは判りません。
その外側は軽め穴付きの軽構造となっていて、微光力信号灯が雛壇状に配置されています。

06-2 22号電探

矢矧と酒匂の22号電探取り付け部の高さは違っています。
酒匂は防空指揮所より少し下がっています。その付け根には軽め穴付きの補強板があります。

06-3 測距儀塔

阿賀野の測距儀塔には張り出しが幾つか見られます。
写真(「丸スペシャルNo.5 軽巡阿賀野型・大淀 潮書房」P.8より)の影を参考に図を描いて見ました。
能代以降の艦は、21号電探装備のため電探室の追加等があり、この張り出しは見られません。

阿賀野型 8

阿賀野型の前部マストも各艦で違いが見られます。
阿賀野と矢矧はほぼ同一です。

07-1 前部マスト-酒匂

最も差が激しいのは酒匂です。
傾きが違います。
(矢矧「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.179より、酒匂「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.180より、2枚とも左右反転)

07-2 前部マスト-能代

能代はクロスツリーの位置が違います。
(矢矧は同上、能代「日本海軍艦艇写真集 巡洋艦 ダイヤモンド社」P.178より)
阿賀野・矢矧・酒匂は、羅針艦橋前部窓枠上と煙突の黒い塗り分け部のそれぞれ艦中心点を結んだ線上にクロスツリーがありますが、能代はそれよりも高い位置にあります。
三脚部の高さは全艦とも同じですが、能代はその集合部、他艦は少し下がったところにクロスツリーがあります。

07-3 前部マスト

黒が阿賀野と矢矧、赤が能代のクロスツリー、水色が酒匂です。
マストは上甲板から立っていますので、表側に出た時点で酒匂のマストは少し後方よりになっています。

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老猿

Author:老猿
  
日本海軍艦艇を、公式図と写真から
検証しています。

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