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加賀 2

02-1 滑走制止策

近代化改装時に中部エレベーター後方に設置された滑走制止策についてです。
改装前の中部エレベーター後方には遮風柵(写真1 A)、縦策式着艦制動装置の縦策引き込み口(同 C)、伸縮継手(同 B)があります。
縦策は縦策引き込み口から甲板下にある機器に繋がれています。
写真2は赤城のものですが、その部分は開閉式の蓋になっています。
赤城のこの蓋は木製ですが、表側の艦首側半分のみ鉄板張りのようです。
加賀では写真1で縦策引き込み口と遮風柵の間が若干明るく写っているのはこれだと思われます。
ただ、表側のすべてが木製であるのか、赤城のように前方のみ鉄板張りなのかは確定できませんでした。
図では前半分鉄板張りとして描いてあります。
さて、改装後にはここに滑走制止策が設けられましたが、これの支柱が設置された周辺のみは木甲板に張り直されました。
写真3ではそれが確認できますが、縦策引き込み口の端は直角ではありません。

02-2 滑走制止策

中部エレベータ後方の遮風柵は、改装時に廃止されその部分は鉄板で塞がれました。
しかし左舷の端の部分は直角ではなく斜めになっています。(写真4)
これも滑走制止策の支柱が干渉するためです。
下は写真4の明度とコントラストを変更したもので、ここに支柱があるのがわかります。
(この写真ではエレベーター前の遮風柵と後ろの遮風柵跡の幅に違いが見られますが、これは上記の縦策引き込み口の前の蓋の前半分が鉄板張りのせいでしょうか?)
また、左舷の滑走制止策支柱の位置がかなり端にありますので、策の端は舷外に飛び出た部分に繋がれることになりますが、これは写真5で確認できます。

写真1 日本海軍艦艇写真集 航空母艦・水上機母艦 ダイヤモンド社 P.28より
写真2 海軍艦艇史3 航空母艦 ベストセラーズ社 P.36より(キャプションでは遮風柵取り付け工事となっていますが、これは間違いです)
写真3 世界の艦船増刊 日本航空母艦史(旧版) 海人社 P.31より
写真4 写真日本の軍艦第3巻 空母I 光人社 P.121より
写真5 海軍艦艇史3 航空母艦 ベストセラーズ社 P.71より

加賀 3

03-1 加賀 滑走制止策制動装置

艦橋脇の飛行甲板上には、何か低いものが置かれています。
写真1では注意喚起のためか白く塗られ、写真2では一部ハンモックのようなものが取り付けられています。
これは滑走制止装置の制動装置ではないかと推定しています。
滑走制止装置は、支柱の外側にある策から導滑車を経由して油圧制動装置につなげ、これにより衝撃を吸収するようになっています。
左舷側は飛行甲板下に制動装置が置けますが、右舷側はそれができません。
そのため飛行甲板上に置かれているものと思います。

03-2 隼鷹 滑走制止策制動装置

隼鷹も同様に滑走制止装置の制動装置が甲板上に置かれています。
上は公式図の飛行甲板平面からで、導滑車を経由して制動装置に繋がる策が描かれています。
写真4で黄色の矢印の示すものが制動装置です。
また、写真5ではこの制動装置に繋がる策が確認できます。

写真1 歴史群像太平洋戦史スペシャル3 決定版日本の航空母艦 学習研究社 P.15より
写真2 真珠湾攻撃隊 モデルアート社 P.147より
写真3 丸スペシャルNo.127 日本の空母II 潮書房 P.51より
写真4 歴史群像太平洋戦史シリーズNo.22 空母大鳳・信濃 学習研究社 P.122より
写真5 歴史群像太平洋戦史シリーズNo.22 空母大鳳・信濃 学習研究社 P.125より

阿賀野型 33 (お詫び)

フジミ模型さんから、1/700で阿賀野/能代が発売になりました。
能代は私のブログで紹介しました昭和19年の状態でキット化されています。
ところで、この能代の錨甲板の違いを再現したとありました。
私にはどこが違うのか判らなかったのですが、鉄甲板とリノリウム張りの間のスパンウォーターの位置の違いとのことです。
しかし公式図をチェックしてみても違いはありません。
そこで思ったのは、フジミさんは独自に公式図を入手したものと思っていましたが、もしかしたらこのブログの情報で模型化されたのではないかということです。
そこでブログの図を確認してみたところ、「阿賀野型 27」において掲載した図が間違っていました。
公式図ではスパンウォーターと前甲板の天幕端の位置が重なっていたため間違って描いてしまったものと思います。

フジミさん、もしこの図を元に模型化されたのであれば、大変申し訳ありません。
また、この模型を入手した方も申し訳ありません。
ただ、私も結構ポカをする性格ですので、おかしな点はコメントで確認していただけるとありがたいです。
私は間違いの指摘やその確認作業によって考証は正確さを増してゆくものと思っています。
なお、「阿賀野型 27」の図を修正いたしました。
プロフィール

老猿

Author:老猿
  
日本海軍艦艇を、公式図と写真から
検証しています。

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